未来投資会議始動


2016年9月12日、政府は、アベノミクスの第3の矢となる成長戦略を加速させるための「未来投資会議」(議長=安倍晋三首
相)の初会合を開いた。
 

未来投資会議は、これまで成長戦略をまとめていた既存の「産業競争力会議」と、政府と経済界の代表らが投資の促進に向けた課題などについて議論する「官民対話」を統合して一本化したもので、成長戦略の新たな司令塔と位置付けられている。
 

議長の安倍首相は「第1弾として、2025年までに建設現場の生産性20%向上を目指す」と述べた。
 

問題は、未来投資会議が文字通り、日本の「未来」を切り開く構想を描き、持続的な成長につながる事業を実現できるかどうかである。
 

国内経済は設備投資や個人消費が伸び悩み、デフレ脱却は道半ばである。大胆な金融緩和と財政出動で景気を下支えしている間に、経済の実力である潜在成長率を引き上げなければならない。
 

「アベノミクスのエンジンを最大限にふかす」との首相発言の実行には、遅れている成長戦略の具体化が急務だ。その成否を握る未来投資会議の役割は極めて重い。
 

具体的な作業は、下部組織として設ける検討チームが担う。医療・介護、農業、観光、スポーツ、中小企業など分野ごとに競争力の強化策を協議する方針だ。
 

カギを握るのは、規制緩和と、人工知能(AI)やロボットなど最先端技術の積極活用である。
 

高齢化が進み、担い手不足が深刻な農業の再生には、企業参入による農地の大規模化など構造改革が欠かせない。情報通信技術の導入による生産コストの引き下げも課題となる。
 

医療や介護の分野では、規制緩和や介護報酬での誘導などを通じたロボットや人工知能(AI)、医療機器を含むさまざまな物をインターネットでつなぐ「IoT」などの利用促進策について議論する。また、国民皆保険制度によって集積された医療データなどの活用方法や、医療や介護の保険サービスとそれ以外のサービスを組み合わせた効果的なサービス提供体制の構築に向けた検討も行う。
 

同会議では、2017年1月をめどに議論の中間的な課題を整理し6月ごろに成長戦略を取りまとめるとしている。

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