問われる薬局のあり方


いま、薬局のあり方(かかりつけ薬局、門内薬局、健康情報拠点薬局、住民の健康相談窓口、健康づくり支援薬局など)が問われている。

2015年7月、保険薬局経営者連合会は、2016年度調剤報酬改定への提言を発表した。提言では、次回の調剤報酬改定でかかりつけ薬局や保険給付率を焦点に、報酬制度が抜本的に見直される可能性があるとした上で、(1)調剤報酬の簡素化(2)医薬品ごとに(あるいは疾病ごとに)保険給付率を変動させる(3)かかりつけ薬局の制度化-の3点を挙げた。
 

「調剤報酬の簡素化」では、「調剤基本料と管理指導料(薬学管理料)は一元化し、加算はすべて廃止」して、「調剤料は薬価×係数のかたちに整理する」ことにより、調剤報酬は「基本料α+薬価×β」として算出することになり、同一の処方せんであれば、どの薬局でも点数は同じになる。簡素化の理由については、薬局が算定要件を満たすことに追われる現状を改め、患者を呼ぶためのサービス向上を促す狙いがあるとしている。この式では、薬価の高い医薬品を出す薬局の方が収入は上がるが、患者から見ると、負担の大きい薬局に映るといい、後発品の利用を勧めるような薬局であれば、負担の軽い薬局ととらえるようになるという。その際、薬局が「このような理由で先発品を使っています」と説明できればそれでいい。それができなければ、「淘汰されていく」とし、この仕組みによって患者主導で薬価が抑えられるようになる。
 

「かかりつけ薬局の制度化」は、患者が一つの薬局を「かかりつけ薬局」と決め、その薬局で保険調剤を受けると、自己負担は3割に抑えられるが、それ以外の薬局では、自己負担を1割増の4割にするといった仕組みだという。その月の初めに利用する薬局をかかりつけ薬局とし、翌月に別の薬局を利用すれば、今度はそこがかかりつけ薬局になる。「薬局はその患者のかかりつけ薬局に選ばれたいので、一生懸命サービスをする。そのように薬局同士の競争が進めば、患者志向の薬局へ競争が進む。」としている。
 

調剤報酬の簡素化により、薬剤師が行った内容に関係なく、報酬が一定になるため、サービスの低下が起きないかという疑問もあるが、金額を一律にした時、純粋にサービスの質が問われる。かかりつけ薬局を決めた場合に自己負担が安くなるのであれば、どの薬局を使うかを考えるため、むしろ質が悪い薬局は淘汰されていくのではないかとしている。
 

いま、薬局のサービスレベルの向上が問われている。薬局の薬剤師には、国民と国からの期待に応えるという緊張感が必要だ。

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