月別アーカイブ: 2017年1月

保育士・介護士の平均賃金格差、10万円超

低賃金が社会問題化している保育士と介護士は、厚生労働省による各職種の月収調査でも下位である。低賃金に過酷な労働条件が加わって離職率が高く、人手不足が待機児童問題や介護サービスの低下の一因になっている。
厚労省が毎年実施している各職種の賃金実態に関する「賃金構造基本統計調査」では、129職種を対象に勤続年数などに応じた賃金を公表している。
 

2016年2月発表の2015五年調査に基づく順位付け(残業代などを含めた平均月収)では、は保育士が21万9,200円で、下から十番目の120位。介護士は22万3,500円で117位だった。
全職種の平均月収は33万3,300円で、保育士と介護士はともに約11万円下回る。
 

こうした実態を踏まえ、3月に当時の民主、維新と共産、社民、生活の野党五党は、保育士らの処遇改善に関する法案を衆院に共同提出した。計約47万人の保育士や幼稚園教諭らの月給を一人当たり平均5万円引き上げる内容で、約2,840億円の財源が必要となる。
 

介護職や介護施設の事務員らの賃金を一人当たり月1万~6,000円増やすための法案も同じ野党五党が3月に共同提出したが、衆院厚労委員会で与党の反対で否決された。
 

一方、政府は5月中にまとめる「ニッポン一億総活躍プラン」に保育士・介護士の待遇改善策を盛り込む方針だ。安倍晋三首相は4月末、保育士について「新たに2%の処遇改善を行う」と人事院勧告分を含めて約1万円引き上げる方針を表明した。介護士に関しても同程度の賃上げを行う考えを明らかにした。
 

しかし、政府が表明した保育士・介護士の賃上げが実現しても、他の職種との賃金格差(平均で11万円)はほとんど埋まらず、抜本的な待遇改善にはつながらない。

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愛知県で医療ツーリズムを検討

2016年4月30日、訪米中の大村秀章愛知県知事は、海外から日本に患者を呼び込む医療ツーリズム(観光)の推進に、県として乗り出す考えを明らかにした。県によると、都道府県が医療観光の旗振り役となる前例はない。テキサス州にある世界最大級の医療研究機関「テキサス・メディカル・センター」(TMC:海外から積極的に患者や医療従事者を受け入れ、医療観光の先進機関として知られる)との連携、交流を検討するという。県とテキサス州は4月下旬に「友好交流と相互協力に関する覚書」を締結した。県が発足させる研究会は、医学部のある四大学(名古屋大、名古屋市立大、藤田保健衛生大、愛知医科大)や医師会、歯科医師会、病院協会に加え、海外からの健康診断などを既に受け入れている名古屋共立病院(名古屋市中川区)など民間で構成する。
 

需要の把握や医療機関側の余力、多言語への対応、誘客手法、地域医療への影響などを検討し、来日観光客や患者への意識調査も踏まえ、具体的な推進策の提言につなげるという。
 

外務省は2011年、治療や人間ドックを受ける外国人が最長半年間、日本に居られる「医療滞在査証(ビザ)」を導入。発給件数は12年:188人、13年:299人、14年:611人と年々増えている。国籍別では中国が82%(14年)を占める。日本政策投資銀行によると、20年には年43万人の潜在需要が見込めるという。

看護系学部が増える3つの理由

この25年ほどの間に看護系学部を持つ大学の数と定員は、激増している。
 

1992年、高齢化による看護師不足を受け、「看護師等の人材確保の促進に関する法律」ができ、文部省(当時)は「看護系大学の整備・充実をいっそう推進していく必要がある」と発表した。以来、看護系学部と定員は増え続け、2006年度には定員が1万人を突破し、2016年春も6大学が新設し、定員は2万1394人になった。
 

医療ガバナンス研究所の上昌広理事長は、看護系学部が急増する背景に、高学歴看護師のニーズがあると考えている。
 

チーム医療が推進され、医師や薬剤師らとチームを組んで医療にあたる。6カ年教育を受けた医師や薬剤師らと協力し、時に渡り合うにはこれまで以上に知識や技術、教養が要求される。急速に進む看護師の高学歴化は、時代の要請を受けた結果ともいえる。
看護系学部が増える理由はいくつか考えられる。

1.高齢化社会になり、国の方針で大学の看護系学部が1992年から年々増え続けているが、まだまだ全国的に看護師不足は続いている。
まして、団塊世代が75歳以上になる2025年には、現在よりも約50万人多い200万人もの看護職が必要だといわれている。このように
看護師の需要があり、看護学部を増やしてもまだまだ看護師は足りないことからさらに看護学部は増える。

2.医師、看護師、薬剤師、検査技師らがチームを組んで医療にあたる「チーム医療」では、患者に密接に関わる看護師が果たす役割は大きい。大学では、専門学校や短大より1年長く学べ、医療知識はもちろん、教養もしっかりと身につけ、学業以外のさまざまな「今しかできない」体験も積むことができる。時代の要請を受けて看護学部は増えている。

3.ヨーロッパ9カ国の300病院の調査によると、大卒以上の高学歴看護師の割合が高いほど、外科病棟や救急病棟に入院した患者の入院後30日以内の死亡率が低いというデータがある。アメリカでも同様の研究結果が出ている。高学歴看護師が術後の医療事故を減らし、医療の質を高めている。2016年春の看護師国家試験の合格者に占める大卒者の割合はすでに31%で、10年前と比べると約2倍になった。大卒看護師の占める割合は今後ますます増えていきそうだ。

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ロタウイルス感染拡大、過去2番目の報告数

2016年4月26日、ロタウイルスによる感染性胃腸炎の患者報告数が、4月11日から17日までの週感染症発生動向調査の対象となった2013年以降で2番目に多いことが、国立感染症研究所がまとめた患者報告で分かった。
 

ロタウイルスに感染した場合、大人は何度も感染を経験しているため、症状がほとんど出ない一方、乳幼児は下痢や嘔吐、発熱、腹痛などの症状が出る。脱水症状がひどい場合、入院して点滴を受けるケースもあるという。
 

11日から17日までの週の全国の患者報告数(基幹定点医療機関約500カ所)は、前週比6%増の定点当たり0.72人。今年に入ってから増加傾向となっており、この週は、過去最多となった14年4月下旬から5月上旬の週のピーク時(0.8人)に次ぐ報告数を記録した。
 

都道府県別の患者報告数は、島根が3.5人で最も多く、以下は愛知(2.43人)、青森(2.33人)、鳥取と香川(共に1.6人)、大阪(1.53人)、高知(1.5人)、広島(1.29人)、岐阜(1.2人)、鹿児島(1.17人)などの順だった。
被災地、熊本県で蔓延しないことを望む。

レンサ球菌咽頭炎、過去10年同期で最多

2016年4月26日、主に小児が感染して気管支炎などを起こすA群溶血性レンサ球菌咽頭炎の患者報告数が過去10年の同期比で最多となっていることが、国立感染症研究所がまとめた4月11日から17日までの週の患者報告で分かった。36都道府県で前週から増えている。
 

レンサ球菌感染の患者報告数(小児科定点医療機関約3000カ所)は、前週比24%増の定点当たり2.3人となった。都道府県別では、山形が6.0人で最も多く、以下は鳥取(5.63人)、北海道(5.21人)、岩手(4.1人)、宮崎(3.22人)、石川(3.14人)、鹿児島(3.09人)、富山(3.08人)、新潟(3.05人)、群馬(3.03人)などの順だった。
 

昨年10月ごろから高い値で推移している地域が少なくない。約5カ月間、警報が解除されない状態が続いている鳥取県は「今後も大きな流行が継続する恐れがある」と指摘。罹患した場合は、早めに医療機関を受診するよう促している。
 

北海道の4つの保健所管内では警報基準値(8.0人)を上回っており、特に浦河保健所管内では、2015年10月に警報を発令した後も流行が収まらず、現在の患者報告数は警報基準値の5倍超の42.0人となっている。
 

首都圏の4都県でも軒並み増え、埼玉県は「東松山保健所管内で大きく増加し、熊谷、川越市保健所管内からの報告が多い」という。東京都の荒川区(6.25人)や千葉県の香取(7.33人)の保健所管内でも多かった。
 

小児の患者報告が目立っている。埼玉県によると、年齢別では4歳が最も多く、4-7 歳が全体の半数超を占めた。東京都では7歳以下が6割超を占め、6歳が最も多かった。

被災地、熊本県で蔓延しないことを望む。

■A群溶血性レンサ球菌咽頭炎および予防

レンサ球菌が引き起こす感染症で、発熱や咽頭炎、扁桃炎、発疹などの症状が出る。気管支炎を起こすことも多い。主に小児の間で発生し、冬季や春から初夏にかけて流行する傾向がある。鼻汁や唾液中の菌の飛散などで感染し、家庭や教育施設での集団感染が多い。予防法は、患者との接触を避けるほか、うがいや手洗いなどが有効とされている。

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要介護者の4割が低栄養の傾向

日清オイリオグループ(東京都中央区)は、 要介護者(要介護状態にある65歳以上の人。または、政令で定められた特定疾患(末期癌・関節リウマチ・筋萎縮性側索硬化症・脳血管疾患・慢性閉塞性肺疾患などが原因で要介護状態にある40歳以上65歳未満の人)の4割が、日常生活を送る上で必要な栄養素を十分に摂取できていない低栄養の傾向が見られるとする調査結果を発表した。調査は、2月26日から29日にかけて要介護1-3の人を介護し、食事も作っている人を対象にインターネットで実施。100人から回答を得た。

また、低栄養の意味についての回答では、「言葉だけは知っていたが、その意味は知らなかった」が38%で、「言葉さえ知らなかった」(36%)を合わせると、74%が意味を理解していなかった。
 

低栄養とは、健康な体を維持し活動するために必要な栄養素が不足している状態のことをいい、高齢者がこの状態になると、運動機能や生活自立度の低下を招き、要介護度の上昇につながる可能性がある。場合によっては、認知症の発症リスクが高まる恐れもある。
 

厚生労働省は2016年度予算の中で、4億5000万円を計上し、高齢者の低栄養の防止や重複頻回受診者らへの訪問指導などに取り組む方針を示している。
 

要介護者の身長や体重を測定してもらい、体格指数(BMI)を計算した結果では、低栄養の傾向を示すBMI20以下の人が40%を占めた。また、低栄養がどういうものか知らなかった介護者に意味を理解してもらった上で、すべての回答者に、「この先、要介護者の低栄養について不安はあるか」と質問したところ、「あまりない」は39%、「ない」は13%で、52%が不安視していないことも分かった。
調査では、要介護者の体重をどれくらいの頻度で量っているかも聞いた。その結果、最も多かったのが「1カ月に一度」で29%。次いで、「2、3日に一度」(20%)、「1週間に一度」(15%)などと続き、月に1回以上測定している人の割合は74%だった。
 

一方で、「3カ月に一度」(9%)や「1年に一度」(8%)などと測定の頻度が少ない人もおり、中には全く量ったことがない人(8%)もいた。同社は、低栄養の傾向かどうかを判断する材料の1つになるとして、「少なくとも1カ月に一度は測定することが望ましい」としている。
 

同社の担当者は、要介護者の低栄養に注意する必要性を強調した上で、「低栄養の状態にならないよう、エネルギーやたんぱく質の高い食事を提供することが重要」と指摘。また、噛んだり、飲み込んだりすることが困難な人に対しては、「食事にとろみをつけるといった工夫が大事」としている。

■BMIによる一日当たり必要カロリー摂取量
 

BMI=(身長m)×(身長m)÷体重kg で求め、

算出したBMI値に活動状況により体重1kg当たりの必要カロリーをかけて求める。

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体重の改善には、食事の咀嚼回数や摂取量、排便内容による消化状況(栄養の吸収)、体重の変化を観察することなどにより患者の栄耀摂取状況の評価、栄養に関する介護士や看護師、家族のかかわりを評価する
ことが重要となる。

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要介護者の4割が低栄養の傾向

日清オイリオグループ(東京都中央区)は、 要介護者(要介護状態にある65歳以上の人。または、政令で定められた特定疾患(末期癌・関節リウマチ・筋萎縮性側索硬化症・脳血管疾患・慢性閉塞性肺疾患などが原因で要介護状態にある40歳以上65歳未満の人)の4割が、日常生活を送る上で必要な栄養素を十分に摂取できていない低栄養の傾向が見られるとする調査結果を発表した。調査は、2月26日から29日にかけて要介護1-3の人を介護し、食事も作っている人を対象にインターネットで実施。100人から回答を得た。
また、低栄養の意味についての回答では、「言葉だけは知っていたが、その意味は知らなかった」が38%で、「言葉さえ知らなかった」(36%)を合わせると、74%が意味を理解していなかった。
 

低栄養とは、健康な体を維持し活動するために必要な栄養素が不足している状態のことをいい、高齢者がこの状態になると、運動機能や生活自立度の低下を招き、要介護度の上昇につながる可能性がある。場合によっては、認知症の発症リスクが高まる恐れもある。
 

厚生労働省は2016年度予算の中で、4億5000万円を計上し、高齢者の低栄養の防止や重複頻回受診者らへの訪問指導などに取り組む方針を示している。
 

要介護者の身長や体重を測定してもらい、体格指数(BMI)を計算した結果では、低栄養の傾向を示すBMI20以下の人が40%を占めた。また、
 

低栄養がどういうものか知らなかった介護者に意味を理解してもらった上で、すべての回答者に、「この先、要介護者の低栄養について不安はあるか」と質問したところ、「あまりない」は39%、「ない」は13%で、52%が不安視していないことも分かった。
調査では、要介護者の体重をどれくらいの頻度で量っているかも聞いた。その結果、最も多かったのが「1カ月に一度」で29%。次いで、「2、3日に一度」(20%)、「1週間に一度」(15%)などと続き、月に1回以上測定している人の割合は74%だった。
 

一方で、「3カ月に一度」(9%)や「1年に一度」(8%)などと測定の頻度が少ない人もおり、中には全く量ったことがない人(8%)もいた。同社は、低栄養の傾向かどうかを判断する材料の1つになるとして、「少なくとも1カ月に一度は測定することが望ましい」としている。
 

同社の担当者は、要介護者の低栄養に注意する必要性を強調した上で、「低栄養の状態にならないよう、エネルギーやたんぱく質の高い食事を提供することが重要」と指摘。また、噛んだり、飲み込んだりすることが困難な人に対しては、「食事にとろみをつけるといった工夫が大事」としている。

■BMIによる一日当たり必要カロリー摂取量
 

BMI=(身長m)×(身長m)÷体重kg で求め、

活動状況 体重1kg当たりのカロリー量

安静・肥満 20~25kcal

軽労働 25~30kcal

中労働 30~35kcal

重労働 35~45kcal

 
算出したBMI値に活動状況により体重1kg当たりの必要カロリーをかけて求める。

体重の改善には、食事の咀嚼回数や摂取量、排便内容による消化状況(栄養の吸収)、体重の変化を観察することなどにより患者の栄耀摂取状況の評価、栄養に関する介護士や看護師、家族のかかわりを評価する
ことが重要となる。

酸素ボンベと二酸化炭素ボンベの色分け指針

医療用の酸素と二酸化炭素の小型ボンベの取り違えを防ごうと、日本麻酔科学会と日本医療ガス学会、日本産業・医療ガス協会は、ボンベに貼り付ける医薬品ラベルの色を分ける指針を制定したことを発表した。
 

2011年に神戸市内の医療機関で、酸素ボンベと二酸化炭素ボンベを取り違えて患者に健康被害が生じた事故が発生した。この事故を踏まえ、日本麻酔科学会などの3学会・協会は2013年5月に、「酸素投与下の患者搬送にはパルスオキシメータを装着し、モニターを行う」といった誤認事故の防止対策を発表していた。

その後も3学会・協会で対策の検討を続け、新たに医薬品ラベルの指針制定や確認の励行、医療ガス安全管理委員会の役割強化の3項目を協力して推進することで合意した。
 

3学会・協会は、現在ボンベに貼られている医薬品ラベルについて、「業者により異なっていることが混乱を招く」と指摘し、今回制定した指針では、小型二酸化炭素ボンベ(2.2キログラム)は「視認性を高めるため、ラベルは橙色(オレンジ)とし、どの方向からも認知できるようにする」とした。一方、小型酸素ボンベ(500リットル)のラベルは白色と規定した。今後、医療ガス納入業者が新ラベルへの切り替えを順次進める見通しだ。

医療従事者に対する医療ガスに関する教育の重要性も指摘す、院内に設けられている医療ガス安全管理委員会の役割の強化に触れ、院内安全対策委員会の講習会の項目に医療ガス教育を盛り込むことを求めている。
 

また、「医薬品ラベルで酸素と確認しましたか?」といった注意事項を盛り込んだチラシ(案)を作成しており、こうしたチラシを酸素ボンベの置いてある場所に貼り付けて注意喚起を行うことも促している。

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被災してわかる行政や病院の大切さ、住民が賢くないと

県庁や市庁、町村役場、公的病院は、税金を使ってそこに住む住民の安全と安心、快適な生活が送れるように機能するところである。4月14日と16日に熊本地方を襲った2回の震度7の地震により、その機能が発揮できなくなった。

宇土市役所(倒壊寸前)、八代市役所(倒壊のおそれ)、益城町役場(倒壊)、災害拠点病院の熊本市民病院(病院機能喪失)など、また、熊本市の行政システムのホストコンピューターが故障し、児童手当や生活保護といった業務ができなくなった。
 

こうなってしまうと、本来機能を果たすことができなくなる。ある庁舎は建て替えが計画されていたが、住民の反対にあい断念したという。また熊本市民病院は、建築資材の高騰により建築を先延ばししたことなど、災害に耐えられなかった理由がマスコミから流れている。住民の皆さんを含めて皆さんの総意がこうした被害を生み出したともいえる。

危機管理は、「起きないかもしれないが、もし起きたらこうなるということを前提にしないと、起きないことを前提にすると防災や減災などの対策に金銭的支出をすることなど考えられない」であろう。目に見えて困っていることにお金を費やしたくなる。しかし今、あの時に庁舎や病院の耐震や設備にお金を支出していれば、住民や患者がこんなに大変な思いをしなくてすんだであろう。結局は、お役人の皆様は果たすべき役割は果たせず、住民も自ら安全と快適な生活を放棄したことのつけが降り注いできてしまったということになる。重要な個所(避難場所や学校、庁舎など)は、IS値0.7以上を目指さなければ何度も避難所を移動しなければならない、役所の機能は何も果たせない、傷病者は受けられない、入院患者は他の病院に移送しなければならない。どこにどれだけの避難者がいるのか、何が必要なのかさえまとめられない。県庁をはじめ多くの役所が地震災害を想定した訓練などはおそらく一度も行ったことはないであろう。地震は起きないことを前提にしていたから。熊本県だけの話ではなさそうだが…。

■IS値とは
  

1981年に改正された現在の耐震基準では、大地震時に必要な「保有水平耐力」(建物が地震による水平方向の力に対して対応する強さ)を建物が保有しているかどうかを検討するように規定している。

その診断指標がIS値である。

Is<0.3:地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性が高い。

0.3≦Is<0.6:地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性がある。

Is≧0.6:地震の震動及び衝撃に対して倒壊し、又は崩壊する危険性が低い。

1次診断による診断の場合では、Is≧0.8が基準となる。

オムロンが連続血圧測定に着手

オムロンヘルスケアが、イベントゼロに向けて「連続血圧測定」に取り組んでいる。
 

心臓は1日に約10万回程度拍動し、1拍ごとに血圧は変動する。だが、現在、家庭用血圧計で主流となっているオシロメトリック法(カフ(腕帯)で上腕や手首の血管全体を圧迫し、血流を一時的に止めて血圧を測定する)は、一時点の血圧の平均値を基に高血圧の診断を行っている。つまり、日中の血圧変化を知ることができず、経年変動や季節変動を確認するにとどまっている。しかし、家庭用血圧計の普及により、一日に何度も血圧を測ることができるようになり、夜間や早朝の高血圧や、急激な血圧変動が、脳・心血管疾患の発症リスクを高めることが、医学的に解明されている。加えて、病院を訪れると血圧が上がってしまう「白衣高血圧」、逆に病院での測定では血圧が低くなる「仮面高血圧」といった人が、合せて全体の3分の1以上いることも分かってきた。

そこで、オムロンヘルスケアは、一日に10万回という拍動ごとに異なる血圧の変化を負荷を与えずに、連続して測定し、可視化することで、リスクの高い急激な血圧変動をリアルタイムで捉えるというこれまでにない環境の実現が、より先進的な医療の実現につながると考え、トノメトリ法(手首の体表近くにある橈骨(とうこつ)動脈に圧力センサーを平らに押し当てて、1拍ごとの血圧を測定する血圧測定方法)により、世界で初めて、手首に機器を付けるだけで、1拍ごとの血圧を測定できるようにする。

連続血圧測定技術によって、加齢に伴い高血圧になる年齢サージ(異常)、夏場よりも冬場に高血圧になる季節サージ、日曜日よりも仕事が始まる月曜日に血圧が高くなる曜日サージ、就寝中よりも朝方に血圧が上がるという日内サージといったように、時相の異なるサージの共振で生み出されるダイナミックサージが、イベント発症のトリガーを引くことがある。連続血圧測定によって、サージの共振を予測することが可能になれば、これまでの慢性リスクを管理する血圧管理から、イベントを予見する急性リスクの管理へと、循環器医療を飛躍的にイノベーションすることができるという。

手首でとらえた1拍ごとの血圧値と、上腕で測った血圧値を照らし合わせる必要があり、大型の機器を使った複雑な測定となっていた。さらに別の方法では、指などに圧力をかけるため、連続して測定すると被験者の指がしびれていまい、30分程度しか測定できないという課題があった。
 

オムロンヘルスケアでは、オムロンのコアコンピタンスである半導体、MEMS(微細加工技術)、集積回路といったセンシング技術と、長年培ってきた血圧測定ノウハウを結集。1列あたり10ミリメートルの幅に46個の素子を並べ、それを2列で構成した独自の圧力センサーをオムロンと共同開発し、また、センサーが正しく血管を圧迫しているかを検知し、自動的にセンサーの角度を調整する機構を構築した。
現在、二次電池を使い、連続10時間の測定を可能にしているという。
 

オムロンヘルスケアの新たな挑戦は、医療を大きく変えることになるのは間違いない。

■二次電池とは
 

電池には、物理電池(ソーラーなど)や生物電池、化学電池がある。その中の化学電池で、化学エネルギーを電気エネルギーに変換すること(放電)のみが可能なものを一次電池と呼び、放電時と逆方向に電流を流すことにより、電気エネルギーを化学エネルギーに変換して蓄積すること(充電)が可能なものを二次電池と呼ぶ。そのほか二次電池は、蓄電池、バッテリー、充電池などと呼ぶこともある。

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