月別アーカイブ: 2016年9月

日本介護福祉士会がフジTV月9ドラマに意見書

フジテレビが2016年1月から毎週月曜日午後9時から放映している「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう(有村架純、高良健吾主演)」。で、介護施設に勤める主人公が24時間にわたる勤務を強いられたり、施設の上司らからハラスメントともいえる仕打ちを受けたりする場面が描かれていることに対し、日本介護福祉士会の支部から、「過剰な表現。介護のイメージが不当に悪くなる」などとする指摘があった。さらに日本介護福祉士会にも、ドラマでの描写の真偽について、ドラマでの描写が事実であれば、身内が目指している介護の資格取得をやめさせようと思っているとのメールが届いているという。
 

こうした状況を受け、日本介護福祉士会では、フジテレビの「いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう」の番組制作責任者にあてて、意見書を送り、「多くのマスコミが介護や介護職に関してかなり偏った情報を流しているように感じている」とした上で、介護の質が悪く、職員の処遇もよくない事業所はあるものの、すべての事業所がそうではないと指摘。さらに、介護人材不足を解消するため、国を挙げてその確保や育成に取り組んでいる点に触れ、ドラマを制作する際も、その点を考慮してほしいとし、「介護は決して夢のない仕事ではありません。この仕事に真剣に取り組み、一生をかけている人間もいることを忘れないでください」と結んでいる。
 

一方フジテレビは、日本介護福祉士会からの意見書について、フジテレビの企業広報部では「内容は把握している。ドラマはさまざまな方から監修を受けて制作しているが、意見書で寄せられた考えも貴重な意見として、今後の参考にしたい」としている。
 

日本介護福祉会もこうしたことに一喜一憂しないで自信を持って介護職を目指す人に勧めることが肝要であろう。むしろ、実際に川崎市の介護付き有料老人ホーム「Sアミーユ川崎幸町」で起きた連続殺人事件の方が社会的影響は大きい。介護施設での殺人や殺人未遂、窃盗事件、虐待などが目立つ。こちらの方が影響は大きい。協会として何か対応しているのだろうか。

■ドラマとは

登場人物の行為・行動を通して物語を紡いでいく、芸術表現の一形態。日常会話で「ドラマ」という場合、テレビドラマを指す場合が多い。
作品としてのドラマの特徴は、物語の一切が登場人物の行動によって描かれる点と、登場人物が何らかの目的を持っている点に特徴がある。その目的への障害に直面することで、登場人物は葛藤する。障害への直面は、往々にして、登場人物同士の精神的・物理的衝突の形で提示される。登場人物が行動を積み重ねていった末に、障害を最終的に乗り越えるか、乗り越えられないかが、物語の大きな山場であり、おもしろさである。そのプロセスが現実(何事もないフラット)だったら感動も何も生まれない。ドラマにならない。感動も悲しみも生まれない。

日本准看護師連絡協議会と准看護師数の推移

2014年11月26日の四病院団体協議会(四病協)総合部会で、日本精神科病院協会(日精協)から提案のあった、准看護師の資質向上のための生涯教育研修体制の整備などを目的に「日本准看護師協会」(仮称)の設立を支援していくことを決めた。 

設立に向けては、日精協が主導して、准看護師を多く抱える病院が会員となっている日本病院会や全日本病院協会などと協力・連携を進めていくとしていた。

2015年11月に日本准看護師連絡協議会が設立し、2016年3月4日、東京都内で初の総会を開き、①准看護師の教育研修体制の構築、②准看護師の意見集約の場を確保し、社会的地位の向上を図る、③准看護師養成環境の改善・強化、④潜在准看護師の再就職支援などの活動方針を確認する。
准看護師は2014年現在で34万153人が就労し、2012年の調査より1万7624人(4.9%)減少した。2002年の39万3413人をピークに減少の一途をたどっている。

また、厚生労働省の同年の調査では、各都道府県で実施された准看護師試験の受験者は1万7926人で、合格者は1万7611人(合格率98%)。2005年以降、受験者は2万人を割っている。
 

一方、2014年末時点の就業看護師数は108万6779人で、12年末から7万1035人(7.0%)増え、過去最多となっている。看護大学や学部・学科の増設によるところが大きい。

准看護師をめぐっては、1996年に准看護婦問題調査検討会の報告書で「21世紀初頭の早い段階を目途に、看護婦養成制度の統合に努める」ことが提言された。それを推進するように、准看護師養成施設とその定員は年々減少している。また、准看護師が看護師になるための移行教育も積極的に行われていることから、結果として、就業准看護師の減少につながっている。

そもそも看護師になる道は9コースもあり多すぎる。人材が少ないからといってコースを増やすことは対策にはつながらない。教員不足も大きな問題である。

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患者のパニック値の連絡遅れで警鐘- 医療機能評価機構

2016年2月15日、日本医療機能評価機構は、医師に報告する必要がある患者の「パニック値」の緊急連絡が遅れた事例の報告が、2012年1月から15年12月までの間、計3件あったと発表した。
 

同機構によると、事例の1つでは、診察前に行った血液検査でヘモグロビン値が低下していたため、患者に鉄剤を処方。診察時に血糖値は「検査中」と表示されていたが、実際は異常値で再検査中だった。
 

患者の血糖値は800㎎/dlであったことから、本来であればパニック値として検査部から医師に報告する必要があった。しかし、臨床検査技師は昼の休憩時間帯で人数が少なかったため、余裕がなく連絡を忘れた。10日後に患者から倦怠感があると連絡があり、医師が前回の検査結果を確認したところ異常値であったことが判明し、入院することになった。
 

別の事例では、外来で採血後に患者が入院。臨床検査技師は血清カリウム値がパニック値であったため、病棟の看護師に報告したが、主治医が不在時の連絡方法を看護師が知らず、医師に伝わらなかった。
 

パニック値事例の発生した医療機関では、①報告手順を院内に周知する、②検査部でパニック値の連絡を行った際、検査結果や連絡者、連絡先の医師名を記録に残す、③主治医不在時の連絡・対応体制を構築し、周知するといった取り組みを行っているという。

■パニック値とは
 

パニック値とは、「基準値から明らかに外れていて、生命が危ぶまれるほど危険な状態にあることを示唆する異常な値」をいい、早急に医師に連絡し対応を図る必要がある。
パニック値はそれぞれ医療機関の検査室で設定されており、国内基準はない。

未活用国有地を介護施設に貸出へ、-財務省-

財務省は、2015年11月、介護離職ゼロに直結する緊急対策として、大都市部を抱える東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、愛知県、大阪府、兵庫県、福岡県で介護施設を運営する場合、10年間、国有地を半額で貸し出す施策を打ち出した。
 

対象となる施設は、特別養護老人ホーム(特養)や小規模多機能型居宅介護などで、2016年1月1日から2021年3月31日までの間に契約を結んだ場合、この制度を活用することができる。

今年1月には、東京都世田谷区にある約4180平方メートルの国有地を社会福祉法人が借り受け、特養や都市型軽費老人ホームを運営することが決まった。
 

財務省では、さらに国有地の積極的な活用を進めるため、貸し付け対象となる未利用の国有地のリストを作成し、各財務局のホームページ上などで公表した。

リストには、制度の対象となる各自治体内にある未活用の国有地について、所在地や面積などの情報が示されている。

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訪問介護の利用者の介護にかかわる人の約6割がサービスに不満

日本政策金融公庫総合研究所(総合研究所)は、2015年12月に、65歳以上の人の介護に携わっている1059人に対し、インターネットを通じたアンケート調査を実施した。
 

このうち、訪問介護を利用している人の介護に携わっている322人に対し、サービスへの不満を複数回答でたずねた結果、なんらかの不満を感じている人は60.2%いた。

不満の内容で最も多かったのは「自己負担額が高い」の23.0%で、以下は「利用回数に制限がある」「ヘルパーによって介護の仕方にばらつきがある」(いずれも21.7%)、「夜間に利用できない」(17.4%)、「お願いしても介護保険内では対応できないと断られることがある」(12.7%)などが続いた。
 

また、通所介護の利用者の介護に関与している487人に対し、サービスへの不満を複数回答で尋ねた結果、なんらかの不満を感じている人は47.0%いた。
不満の内容で最も多かったのは「自己負担額が高い」の18.1%で、「利用回数に制限がある」(16.4%)や「介護職員によって介護の仕方にばらつきがある」「介護されている時の利用者の様子がよくわからない」(いずれも9.7%)などにも一定の回答があった。
 

さらに訪問介護や通所介護の利用者の介護に携わっている人に施設サービスの利用意向を尋ねた結果、「検討している」が34.3%、「すでに申し込んでいる」が17.7%で、施設利用を前向きに捉えている人が52%となった。一方、「施設に入所させる気はない」と答えた人は、17.2%であった。
 

訪問介護や通所介護への不満が高かった点について、総合研究所では、職員の接遇に関する教育や業務上の引き継ぎなどがうまく行っていない事業所が少なくないことなどが背景として考えられるとして、「各事業所が、従業員のやる気を引きだせるようなマネジメントに取り組む必要があるのではないか」としている。
 

また、保険外のサービスの利用の意向について尋ねた質問では、「利用している」と「利用してみたい」と答えた人の合計は60.9%となり、おおよそ6割の人が保険外のサービスに前向きであることが分かった。利用してみたい保険外サービスを複数回答で尋ねた質問では、宿泊付の通所介護(お泊まりデイサービス)が35.5%で最も多く、以下は「家事代行サービス」(27.1%)、「配食サービス」(26.9%)などが続いた。

日本精神科病院協会(日精協)の認知症認定看護師事業

日本における認知症高齢者は現在、軽症まで含めると約800万人いると言われ、超高齢化社会において最も重要な国の課題に認知症施策がある。

こうしたことから、2015年1月27日に厚生労働省は、認知症の新しい国家戦略として「認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)」を発表し、認知症の容態に応じた適時・適切な医療・介護等の提供が必要であることを示し、医療機関・介護施設等の最もふさわしい場所での適切なサービスが提供される循環型の仕組みを構築することとした。

これを受けて、日本精神科病院協会(日精協)の学会である日本精神科医学会が、平成28年4月より「認知症認定看護師」を世に送り出す新しい事業を開設するとした。10月をめどに、認知症ケアに関する研修を実施し、修了者を専門看護師として認定することにしている。

認知症看護においては、認知症の医学的知識を正しく理解し、早期から人生の最終段階に至るまでの長い認知症の経過に対し、患者、家族を含めた全人的な看護が求められることから、介護・福祉サービス等との連携を強化し、良質で安全な看護サービスの提供と高い技術と見識を有する認知症認定看護師が必要とされ、精神科病院その他精神疾患を有する者の医療施設及び保健福祉施設等に勤務する常勤看護師を対象として、①日精協の学会である日本精神科医学会の認定看護師である、②日本精神科医学会の通信教育の「シニアコース」か、「リーダーシップコース」のどちらかを修了し、精神科の臨床経験が通算5年(60か月)以上である、③精神科の臨床経験が通算5年(60か月)以上で、認知症治療病棟および重度認知症患者デイケア、認知症疾患医療センター等主に認知症を専門とする看護業務に通算3年(36か月)以上従事しているいずれかの要件を満たすことを資格要件とし、年一回の研修(2日)を受講し、一次審査(書類審査)、二次審査(①は二次審査なし)で合格すれば、日本精神科医学会認知症認定看護師証(5年間有効資格)を発行するとしている。

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座位が1時間増すごとに糖尿病リスクが約2割高まる

オランダ・マーストリヒト大学の研究チームが、超小型の活動量計を開発し、体に密着させ体調変化を計測する方法で、座りっぱなしの危険性を確認して国際医学誌「diabetologia」(電子版)の2016年2月2日号に発表している。

研究チームが開発したのは、重量わずか数グラムの粘着シート型活動量計で、太ももに装着して被験者の日常生活での姿勢と座位時間が消費カロリーや心臓、睡眠などの代謝機能に与える影響を正確に調べた。

この活動量計を1日24時間、平均年齢60歳の男女2497人につけてもらい、8日間連続で1日の総座位時間や休憩回数、連続座位時間と糖代謝や心臓機能などとの関連を調べた。

すると、座位が1時間増すごとに糖尿病リスクが22%、メタボリックシンドロームのリスクが39%ずつ高まることがわかった。

リスクは、休憩の回数や長時間座位の頻度には関係なく、1日に座っている時間の合計に関係していた。つまり、途中で多く休憩したり、座る回数を小刻みにしたりしても効果はなく、座っている時間が長いほどリスクが高まる。

運動をするかどうかではなく、座る時間の長さが糖尿病とメタボの発症に関係している。とにかく座る時間を減らすことが重要となる。

看護師国試、複数科目の知識統合した出題を

2016年2月10日、看護師などの国家試験(国試)の制度改善を検討してきた医道審議会保健師助産師看護師分科会の部会は、改善事項や合格基準などを盛り込んだ報告書案を議論した。
 

報告書案では、看護師国試の合格基準は「現状維持が望ましい」とし、また、出題数も「必須問題も含めて現行どおりとする」と、これまでの基準を踏襲する方針を示した。
 

しかし、必要な看護サービスを提供するための知識や能力については、「出題内容を充実させる必要がある」と指摘し、「看護の統合と実践」の科目は「見直しが必要」とした。より臨床実践に近い形で知識や技術を統合して判断する出題内容にするよう求めている。
 

「看護におけるマネジメント」と「災害と看護」、「国際化と看護」については、基本的な知識を問う出題に加え、複数の科目を統合して解答する「工夫した出題」が必要とした。
欧米などでは国家試験の全行程をコンピューター上で行うケースもあるが、こうした試験の導入についても、将来的に検討する必要性を挙げている。

部会の委員からは「看護師にもグラフなどを読み解く力が必要」といった指摘に加え、実践能力の評価が難しいことから、今後の検討課題とするよう求める意見も出た。
 

報告書案では2018年の国試から出題基準の改定を適用することが「望ましい」と明記しており、厚労省は来年以降の国試に報告書で指摘された改善事項などを反映させたい考えだ。

今後、部会での意見を踏まえて修正し、2015年度内に正式な報告書を公表する。

■看護師国家試験の変遷

看護師の国家免許取得の試験は、保健師助産師看護師法第18条に基づいて行われる。昭和27 年12 月に初めて実施され、試験方法は筆記試験のみで,内容は非公表であった。その後試験問題は公表されるようになったが,解答は現在まで公表されていない。
年2回実施されてきた国家試験は昭和63年(1990年)から年1回春の実施となった。平成9年からは、試験実施時期が1週間早い2月第4週となり、合格発表も年度内に変更された。合格発表の早期化に伴い、出題形式は客観式問題のみとなり、状況設定問題が導入された。
平成14年からは合格発表時に合格基準が公表されるようになり,さらに平成16年からは試験問題が回収され、試験成績が受験者に通知されるようになった。

また同年から国家試験のプール制導入のため、試験問題の一般公募が開始され現在に至っている。

•第98回看護師国家試験(2009年2月22日施行)より、従来の四者択一問題に加え、五者択一、五者択二及び写真など視覚素材を取り入れた。問題数は従来どおり240問(300点満点)である。

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合格基準

•必修問題は80%を満たすことが条件の絶対評価。

•一般問題+状況設定問題については、合格発表時に合格ラインの点数を公表する相対評価。

•一般・状況設定問題の合格基準は60%代後半から70%代前半で推移している。

2016度年診療報酬改定の答申 ―中医協― 

2月10日、中央社会保険医療協議会(中医協)の総会で、2016年度の診療報酬改定案を取りまとめ、塩崎恭久厚生労働相に答申した。

最大の争点となっていた一般病棟用の「重症度、医療・看護必要度」(看護必要度)については、重症者の割合の基準を25%に引き上げることが決定し、手術後の患者の状態などを評価するために、看護必要度に新設される項目の名称は、「M項目」から「C項目」に変更となった。
 

看護必要度の基準の厳格化に伴って、4月1日から2年間の激変緩和措置として「病棟群単位」の届け出が導入される。現行制度では、同じ医療機関内に7対1病棟と10対1病棟を混在させることはできないが、一般病棟の7対1入院基本料から10対1入院基本料に変更する場合に限り、期限付きでそれを容認する。
 

対象となるのは、一般病棟の7対1入院基本料(特定機能病院と専門病院を含む)の届け出期間が3月末時点で直近3カ月以上で、複数の7対1病棟を持つ医療機関。受付期間は2016年4月-2017年3月で、届け出は1回のみ(病棟群内の病床数は変更可)。
 

この届け出を行った医療機関(特定機能病院を除く)は2016年4月以降、7対1病床の数を一般病床全体の6割以下に減らす必要がある。一方、この制度を利用しない許可病床200床未満の医療機関に限り、18年度改定までの2年間、重症者の割合の基準が「23%」に緩和される。
 

このほか、7対1病棟の在宅復帰率については、新設される「在宅復帰機能強化加算」を届け出る有床診療所を対象に加えた上で、現行の75%から「80%」に引き上げられることになった。
7対1入院基本料の厳格化について、中医協支払い側委員は、指標として「重症度、医療・看護必要度」「平均在院日数」「在宅復帰率」の3点セットで見直さなければ意味がないと18年度改定に継続すると述べている。16年度改定では、平均在院日数は見直されず、在宅復帰率は「指標が形骸化していて高い数値が出るような計算式になっている」と断じ、どのくらいの病床が本当に削減されるのか検証をしていく必要があると指摘し、今後も7対1入院基本料を巡っては厳格化され病床を減らす方向に行きそうだ。

男性に嫌われる女性上司のタイプ

政府が成長戦略の1つとして掲げる「女性の活躍推進政策」により、女性上司の下で働く機会は確実に増えている。もちろん看護の世界は圧倒的に女性が多く、したがって女性の上司は多い。看護の世界では男性が徐々に増えつつあるがわずか6%に過ぎない。
 

アイリサーチが男性にとって「嫌な女性上司」のタイプを調査した。女性上司としてこんな上司にはならないことを願っている。

調査は、アンケートにより、20代の男性社会人200人に嫌いなタイプを上位3位まで選んでもらい、1位3pt、2位2pt、3位1ptとして集計したものである。いずれも「女性の上司や先輩」に限った内容ではなく、男性上司も要注意だ。上司として嫌いなタイプといえる。

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