日別アーカイブ: 2016年2月20日

南海地震を想定した防災訓練

日本医師会(日医)は7月29日に通信衛星利用の実証実験を兼ねた防災訓練を行い、南海トラフ大震災に備える。訓練には静岡など5県の医師会と独立行政法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)などが参加し、通信衛星を使ったテレビ会議やクラウドシステムで被災地と情報を共有しながら、JMAT(日医災害医療チーム)の派遣や関係機関との調整といった対応要領を確認する。

衛星を利用した訓練は、今回で3回目となる。昨年の訓練では、JAXAのインターネット通信衛星「きずな」と日医のクラウドシステムを活用し、日医の災害対策本部と高知など3県の医師会がリアルタイムで情報の共有やテレビ会議を行った。

今回は静岡と宮崎両県の医師会を加え、東海から九州地方までの広範囲の地域を想定して訓練を行う。

■南海トラフ地震とは

日本列島の太平洋沖、南海トラフ(静岡県の駿河湾から九州東方沖まで続く深さ4000メートル級の海底の溝:トラフで、フィリピン海プレートがユーラシアプレートの下に沈み込む境界にある。)沿いの広い震源域で連動して起こると警戒されているマグニチュード(M)9級の巨大地震。

■最悪(M9)の被害予想

津波の高さは最大32メートル、太平洋側の広い地域で数メートルの津波が襲う。逃げなければ生存率は「0」。中部から九州までの空港は津波で浸水する。東京でも数メートルの津波が襲い、海抜0メートル地帯が広がる関東では、死者が数千人に上る。

・死者:最大で死者32万3千人~33万人
死者が最大となる県は静岡県。ここでは、最大10万9000人が死亡するという。

・負傷者:62万人。60万人以上もの人が病院に行けば、被災地域のほとんどの病院は収 容人数の限界に達する。そ
して社会機能は停止する。インフラの復旧に時間を要する。

・家屋:倒壊家屋238万6千棟

・ライフライン:最大3440万人が断水、最大2710万軒が停電、電話は最大930万回線が不通になる。水道は、上水道で3210万人・下水道で3210万人が断水となる。

・避難所生活者:500万人最大2万3千人ほどがエレベーターに閉じ込められる。

・経済被害:220兆3000億円
日本のGDP(国内総生産)の42%、東日本大震災の10倍以上である。南海トラフ巨大地震では、工業出荷額が日本全体の3分の2に達する「太平洋ベルト地帯」に被害が及ぶ。コンビナート施設では、原料等の流出が最大で約60施設、破損などが約890施設。

・飲料水備蓄:地震発生1週間で食料9600万食、飲料水1億4500万リットルが不足し、場合により、闘争や餓死にもつながりかねない非常に危険な数字である。

・廃棄物:2億5000万トン。これは、東日本大震災の約12倍。この量の瓦礫処理は不可能に近い。

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教科書の介護の表現修正は可能か

2015年7月、中学生や高校生の教科書を作成する出版社2社に、教科書の表現の修正を求める要望書を全国老施協や全老健、日本慢性期医療協会、日本介護福祉士会、日本認知症グループホーム協会、全国社会福祉法人経営者協議会の6団体が提出した。

修正を求めているのは、中学生向けに作成された教育出版の「公民 ともに生きる」と、高校生向けに作成された実教出版の「最新現代社会」で、「公民」では、本文で「介護の仕事が重労働で低賃金」と記述。「現代社会」では、介護する男性職員の写真に「特別養護老人ホームで非正規社員としてはたらく若者、介護現場は重労働で賃金も高くない」という説明を添えている。

要望書では、「公民」や「現代社会」の本文中や写真説明の中に「介護の仕事が重労働で低賃金」などと記載されている点を問題視し、「介護・福祉の否定的なイメージのみを捉え、職業としての魅力や社会的評価を否定するような記述」としている。その上で2社に対し、中学生や高校生が誤った認識によって職業選択の自由を奪われることがないよう、適切で建設的な記載表現の徹底を図るよう求めている。

表現の自由と事実の歪曲にならないよう、また、期待を持った若者が介護の職に就き、履修した内容と現実とのギャップで誤った道を選択することのないような修正が望まれる。どこかの新聞社やどこかの国のように表現の自由や捏造により事実を曲げてはいけない。

この問題の解決は、教科書の修正ではなく、教科書にそうした記述をされないような介護職の処遇を改善することであろう。本末転倒ではないか。介護職が減ることにより人員採用が儘ならなくなるという所詮は自分たちの保身のための修正要望である。

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