日別アーカイブ: 2016年2月14日

救急告示病院の減少

団塊の世代(昭和22年~24年生まれの人々)が後期高齢者(75歳以上)となる2025年には、高齢者の救急搬送患者が増加することは自明のことである。

しかし、2004年に4220施設あった救急告示病院(診療が可能な範囲で急患を受け入れる病院)が2014年4月には3858施設となり、362施設減少している。

減少の理由は、救急病院の体制維持にかかる多額のコスト(人件費・設備費・材料費など)にある。一方で、二次救急では、コストに見合う診療報酬の措置がなく、救急体制をとることで病院経営を逼迫する結果となっている。つまり、救急に力を入れれば入れるほど赤字になっていくことが挙げられる。

■救急告示医療機関とは

救急隊によって搬送される患者を受け入れる医療機関の確保と救急医療を行うことを表明している病院・診療所のことで、医療機関の自主的な申し出により各都道府県の県公報に告示された医療機関のことをいう。病院の診療可能な範囲で急患を受け入れる。

■救急指定病院とは

消防法2条9項により1964年の「救急病院等を定める省令(昭和39年2月20日厚生省令第8号)」に基づき、都道府県知事が告示し指定する病院である。指定を受けるには次の基準に該当する必要がある。また3年ごとに認定を更新する必要がある。認定を受けると診療報酬や地方交付税が優遇される。

1.救急指定病院は、救急医療について、相当の知識及び経験を有する医師が常時診療に従事していること。

2.エツクス線装置、心電計、輸血及び輸液のための設備・その他救急医療を行うために必要な施設及び設備を有すること。

3.救急隊による傷病者の搬送に容易な場所に所在し、かつ、傷病者の搬入に適した構造設備を有すること。

4.救急医療を要する傷病者のための専用病床又は当該傷病者のために、優先的に使用される病床を有すること。

■救急医療体制整備計画上の救急医療都道府県が作成する医療計画に基づいて、「重症度」に応じて初期(第一次)医療、第二次医療、第三次医療の三段階体制を設けて区分し、救急指定病院がどの段階で対応するのかを想定して救急医療が行われている。

1.初期救急(一次救急)は、入院や手術を伴わない医療で、休日夜間急患センターや在宅当番医などによって行われる。
 

2.二次救急とは、入院や手術を要する症例に対する医療で、いくつかの病院が当番日を決めて救急医療を行う病院群輪番制や、共同利用型病院方式がある。

3.三次救急とは、二次救急まででは対応できない重篤な疾患や多発外傷に対する医療で、救命救急センターや高度救命救急センターで行われる。

※その他、精神科疾患や循環器病疾患等に特化した救急医療を標榜する施設もある。

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