日別アーカイブ: 2016年2月10日

介護報酬改定の影響とサ高住

2015年4月の介護報酬改定は、9年ぶりのマイナス改定となり、また、一部利用者の自己負担の2割への引き上げ(厚労省による2割負担となる人は5人に1人程度)など、介護事業をめぐる経営環境に大きな変化をもたらいている。さらに、この大きな変化が、介護と関連が深いサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)の運営にどのような影響を及ぼすのかを考えてみる。介護報酬改定の影響は軽微と考えられているが、2割負担の導入については「対応を誤れば、経営に大きな混乱を招く」という。自己負担に一定の上限を設ける「高額介護サービス費制度」もある
ので、実際に支払う料金が倍になる人はもっと少ない。 
 

家賃収入を基本とするサ高住にとって、介護報酬改定の影響は、それほど大きくはない。ただ、最近の国土交通省の動きから、建てやすいだけの場所で、サ高住を開設するやり方は通用しない時代となった。ただ、ここで注意しなければならないのは、6月30日に閣議決定された「骨太の方針」に2割負担の対象者をさらに拡大させる方針が明記されていることにある。すべての人に2割負担が導入されるとなれば、サ高住の運営にも相当な影響が及ぶ。
 

国交省によるサ高住の建設のための補助金制度です。
 

現在、サ高住の整備に関しては、「10年以上、サ高住として登録すること」などを要件に、一戸あたり100万円を上限とした補助金が支給されている。ところが、国土交通省の「サービス付き高齢者向け住宅の整備等のあり方に関する検討会」の中間取りまとめで、地価は安いが、公共交通機関もあまりない、病院からも遠いような場所にサ高住が多く建つ傾向があることが示され、利用者のニーズが高い都市圏ではなく、土地を持っている人や建設業者の都合に合わせ、建てやすい場所に建てられている現状から、サ高住は「市民のニーズに十分対応できていない」とした。こうした解決に、市町村の供給方針に沿ったサ高住に、補助金支給などの支援を重点化する方向性が示され、来年1月にも補助金の重点化が導入される。

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