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厚労省策定の医療ビジネス戦略

2015年6月26日、厚生労働省は、「国際薬事規制調和戦略」を発表した。

日本の適切で迅速な薬事規制の仕組みを世界に発信し、規制のあり方が成熟していないアジア諸国などに取り入れてもらうことで、国内の医薬品・医療機器の輸出拡大につなげることとした。

厚労省によると、国内の医薬品・医療機器分野には現在、世界の市場規模の約4割を占める米国と比べ、日本は約1割にとどまるほか、米国と比べて病院の規模が小さいために治験のコストが高く、開発投資インセンティブ(意欲向上や目標達成のための刺激策で、企業が販売目標を達成した代理店や,営業ノルマを達成した社員などに支給する報奨金)が弱いといった課題がある。また、日本の薬事規制のノウハウを国際的に発信する力も弱く、同省や医薬品医療機器総合機構(PMDA)の国際対応体制も脆弱だという。
 

戦略では、日本がアジアなど世界でリーダーシップを発揮できるよう、「アジア医薬品・医療機器薬事トレーニングセンター」(アジアトレセン)を来年度、PMDAに設置することを盛り込んだ。アジアトレセンでは、アジア諸国に直接出向いて研修を開くほか、薬事審査などのトレーニング機会を提供する。同省は実施先としてタイやシンガポール、インドなどを想定しているという。

また、2018年にはPMDAに、医薬品・医療機器の品質や有効性、安全性について適切・迅速に評価する科学(レギュラトリーサイエンス)の研究を推進するための「レギュラトリーサイエンスセンター」を設置する。同センターでは、承認申請データやカルテ情報のデータベースが今後整備されることを踏まえ、これらビッグデータの解析により新たな薬効評価指標や手法などの開発を目指す。

そのため、有効な治療法がなく重篤な疾患を対象とした革新的な医薬品や医療機器、再生医療等製品などを日本で早期に実用化するため、基礎研究から臨床研究・治験、審査・安全対策、保険適用、国際展開までを支援する「先駆けパッケージ戦略」を推進するとし、世界に先駆けて医療機器や体外診断用医薬品、再生医療等製品について「先駆け審査指定制度」により、優先的に審査する試行的な運用を、早ければ7月にも開始することを明らかにしている。