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第一期計画で医療費適正化効果

厚生労働省は、医療費適正化の効果が当初の見込みを上回ったとする第一期医療費適正化計画(2008-12年度)の実績評価を公表した。医療機関の平均在院日数の短縮が進めば12年度の概算医療費は38兆6000億円になると見込んでいたが、実際は38兆4000億円だった。同省は、08年度の概算医療費の実績が、当初の見込みと比べ4000億円低かったことを考慮する必要があるとした上で、12年度の概算医療費が、適正化を進めた場合の予想額を下回る結果になったとしている。

医療費適正化計画は、国民の健康づくりを推進したり、医療の効率的な提供を進めたりすることで、医療費の伸びの抑制を目指すもの。計画期間は5年で、13年度からは第二期の計画がスタートしている。

■12年度の達成目標

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また同計画では、適正化のための施策の効果で、12年度までの医療費の伸びが抑制されるとの見通しも示していた。その効果の算出方法は、まず06年度の医療費のデータなどを基に、08年度の医療費を推計。さらに、高齢化による医療費の伸び率や、平均在院日数の短縮による効果を割り出し、12年度の医療費が、適正化する場合とそうでない場合とでどう変わるかを推計するというもの。健康づくりの効果は、すぐには見込めないとして勘案していない。

その方法で算出した医療費の見通しは、08年度の概算医療費が34兆5000億円で、12年度については、適正化する場合は38兆6000億円、適正化しない場合は39兆5000億円だった。これに対し実績は、08年度が34兆1000億円、12年度が38兆4000億円だった

健康づくりの目標に関して、特定健診などの実施率を上げるために「関係者の取り組みをより一層促す必要がある」ことと、医療の効率的な提供を進めるため、都道府県が今後策定する地域医療ビジョンなども踏まえ、より適切な目標を検討する必要があるとした。

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予見できても防げないこともある

2009年に特別養護老人ホーム内で転倒し、死亡した女性(当時96歳)の遺族が、施設を運営する北九州市八幡西区の社会福祉法人「ひさの里」に1200万円の損害賠償を求めた訴訟で、福岡地裁小倉支部は10月10日、同法人に480万円を支払うよう命じる判決を言い渡した。炭村啓裁判官は「安全配慮義務を怠った」と法人側の過失を認定した。

判決によると、女性は09年8月、短期入所していた施設内で、歩行車を使って個室に向かう途中、後ろ向きに転倒。胸椎骨折などと診断され、2か月後に死亡した。

法人側は「転倒事故は予見不可能だった」などと主張したが、炭村裁判官は「女性はいつ転倒してもおかしくない状態だった」と指摘し、職員が歩行を介助したり、見守ったりしていれば、事故を防止できたと判断し、事故と死亡との因果関係も認めた。

同法人は「判決を真摯に受け止め、控訴はしない。再発防止に努めたい」としている。

入院患者の転倒事故やインシデントは病院でも結構多い。入院時に転倒転落危険判定を行って危険性を予知したり、危険度に応じたかかわりを対策として行っている。また患者の治療に関わるイベント(手術などの治療や大きな処置、検査など)の後や入院後一定期間でも再判定をして転倒しないように工夫をしているが、それでも発生する。転倒転落を0%にすることはまず不可能である。せめて危険を予知できている患者の転倒転落を減少できるようにしなければ、前述の例のように予見できていれば、その因果関係により過失とされ、施設も担当看護師も心に一生の傷を負う。どんなに工夫をしても現在の看護体制では転倒転落を防止することは不可能である。

転倒転落のほとんどは夜間から朝方にかけての排泄(トイレ)に関する状況で発生している。夜勤者数は多くても3人、一般的には2人である。8時間労働の中では1時間ほどの休憩時間を設定し労基法上も積極的な取得を促している。したがってその間は1人の看護師が40~60人の患者を看ることになる。そうした状況が一夜勤帯に2時間ある。25%は一人夜勤である。高齢者は目覚めも早い。睡眠パターンは多相性で夜だからといって7時間以上も持続して眠る人はいない。ナースコールを押すように伝えても押してくれない。真空状態の病室でない限り、あるいは夜勤者が患者数の半分ぐらいはいないと、転倒転落を0%に近づけることは困難である。

転倒転落によって患者が傷害を負う日に勤務をしていた看護師に非がなければご愁傷様としか言いようがない。感情労働者に裁判の結果が追い打ちをかける。看護師誰もが転倒転落を何とかしようとしているのである。

厚生労働省が検討している医療費負担増と保障費抑制

高齢化の進展により増大が避けられない医療費について、加入者の負担増や社会保障費の抑制策などが検討されている。

後期高齢者(75歳以上が加入する)医療制度の見直し案では、全加入者1600万人のうち、865万人が負担増になる。

後期高齢者医療制度の保険料は、均等割(加入者全員が月3750円を負担する)と所得割(年金などで年収153万円以上)がある。

均等割の現行では、年収80万円以下の高齢者は9割、80万円~168万円は8.5割を軽減するなどの特例措置がある。これを段階的(75歳から77歳の2年間は5割程度で、それ以降は廃止:全額負担)に、7割軽減とする。夫の年収が80万円以下の高齢夫婦の場合、現在月740円の保険料が、月2240円の約3倍となり、およそ311万人が負担増となる(下図)。
所得割では、年収153万円超~211万円の145万人に対しての保険料を5割軽減する特例措置(現在811億円支出)をなくすことにしている。

現役世代の高所得者の保険料で、公的医療保険である健康保険は、標準報酬月額で保険料が決まっている。その保険料の上限は、121万円である。この上限を145万円まで引き上げる予定だ。およそ30万人が対象になる。国民健康保険でも高所得者の保険料を引き上げる予定になっている。

このほか、紹介状なしで大病院を受診するとその初診料や再診料を5000円の定額とする案や入院患者の食事の自己負担を460円(現行260円)にする案などの負担増が検討委されている。

■低所得者の後期高齢者の保険料(現行)

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■セルフケアメディケーション(Self-Care Medication)とは

自分自身で健康を管理し、あるいは疾病を治療することをいい、WHOでは、「自分自身の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調(minorrailments)は自分で手当てすること」と定義している。

メリットとして以下が挙げられる。

・日常的な健康管理へとつながる。

・医療機関利用のための手間と費用を省くことができる。

・医療保険費(政府予算)を抑制できる。

・医療機関に対しする過負荷(医師の過労、3分間診療など)を軽減できる。

・医療機関に近づくことでかえって他の患者のウイルスなどに感染するリスクがあるのを減らすことができる。

感染症検査の強制的検体採取を閣議決定

10月14日、政府は、デング熱の約70年ぶりの国内感染や、西アフリカでのエボラ出血熱流行を受け、患者からの強制採血も可能とする感染症法の改正案を閣議決定した。

感染症の情報収集体制を強化する内容で、 今国会での成立をしている。      

感染症法改正案は、全ての感染症について、患者や医療機関に血液など検体の採取や提出に応じるよう、都道府県知事が要請できることを規定した。感染症は危険度が高い順に1~5類に分けられるが、エボラ出血熱など1、2類と新型インフルエンザについては、従わなければ強制的に採取することも可能としている。

地球温暖化による気候への影響や火山噴火、地震災害などの自然災害によって、また人類に甚大な被害を及ぼす感染症などの蔓延によって人命が失われる一方で、人間同士が命を奪い合う憂慮すべき事態も発生しているのは残念なことだ。

エボラウイルスとの感染は、体液との接触、空気感染(アメリカで確認)により感染する。

潜伏期間2~7日、ウイルスは感染者の細胞内で増殖する。その後、私たちの細胞を破壊する特定のタンパク質を作りだす。このたんぱく質はエボラウイルス糖タンパク質と呼ばれ、血管内で細胞に付着する。それにより血管透過性が高まり、血管から血液が流れだす出血を起こし、出血性ショックで死に至る。

エボラウイルスは体内の血液凝固能に異常を引き起こす。

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■エボラウイルスの細胞内侵入後のサイクル

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ストレスチェックの義務化

労働安全衛生法のエラー! ハイパーリンクの参照に誤りがあります。一部を改正する法律の成立にともない、従業員50名以上の全ての事業所に対してストレスチェック(心理的負担の程度を測るための検査)が義務化される。

2015年中に施行される見通しのストレスチェック制度について管理者は理解しておく必要がある。特に看護職は「感情労働」と位置づけられストレスのかかる仕事である。メンタルヘルス対策を充実・強化し、健康管理を徹底する必要がある。

■感情労働とは

感情労働は、「頭脳労働」から分離され、人間の感情に労働の負荷が大きく作用し、労働が終了した後も達成感や充実感が得られず、精神的な負担、重圧、ストレスを連日のように負う業務を行う労働と位置づけられ、看護師、介護士、客室乗務員、秘書、ホステス、受付、エレベーターガール等の職業が対象となる。
患者や家族の一方的な誤解や失念、無知、怒りや気分、腹いせや悪意、嫌がらせによる理不尽かつ非常識、非礼な要求、主張などに対して、看護師は、自分の感情を押し殺し、決して表に出さず、常に礼儀正しく、明朗快活に振る舞い、相手の言い分をじっくり聞いて的確に対応し、処理・サービスを提供し、相手に助言する。したがって、肉体労働や頭脳
労働とは大きく異なり、労働効率を向上させることは難しい。
シフトそのものがストレスのもとになっている。夜勤(夜型生活)や長時間労働、睡眠不足によりエラーを起こしたり、うつ病などの精神疾患に罹患したり、生活習慣病を罹患しやすくなる。ストレスと上手に付き合いながら看護を続けてほしい。

■ストレスの体への影響とメカニズム

残業が発生した場合、日勤から次の深夜勤までの時間、準夜から次の日勤までの時間(8時間)に残業が入り、その分、充分な睡眠時間が取れない、休息・仮眠時間も十分取れない。看護師は十分な休養を取れないまま仕事をしなければならない。夜勤そのものが、人の24時間の生理的なメカニズムに逆らって仕事をしている。 夜になると睡眠を誘発する物質(メラトニン)が松果体から分泌される。すると体温は下がり眠りに誘われる。しかし勤務で眠れないのでストレスとなる。

ストレスがかかると視床下部から下垂体前葉に刺激が伝わり、下垂体前葉は副腎皮質刺激ホルモンを放出し副腎皮質から副腎皮質ホルモン(コルチゾール)を分泌する。この物質により、エネルギー代謝が更新し、心拍数の増加、血糖値の上昇、筋肉疲労の抑制、細胞性免疫の抑制を起こす。またストレスは自律神経にも作用し毛細血管の収縮により心拍数増加、血糖の上昇、消化・吸収・排泄の抑制、血圧上昇を引き起こす。

国家戦略特区内で医師以外の人が医療法人の理事長就任が可能に

政府は10月10日、国家戦略特別区域諮問会議(議長=安倍晋三首相)を開き、今臨時国会に提出する特区法改正案に、国家戦略特区内において、医師以外の人が医療法人の理事長に就任する際に基準をクリアすれば、都道府県知事が認可するなどの規制緩和措置を盛り込むことを決めた。政府は、経営に精通した人が理事長になることで、経営効率が向上したり、ガバナンス(組織や社会に関与するメンバー:企業の株主、経営者、従業員、取引先などの主体的な作用による意思決定、合意形成のシステム)が強化されたりすると期待している。 現行では、医療法第46条の3第1項により医療法人の理事長は原則、医師又は歯科医師としている。これは医師又は歯科医師でない者の実質的な支配下にある医療法人において、医学的知識の欠陥に起因し問題が惹起されるような事態を未然に防止しようとするものだ。 また、同項ただし書により、厚生労働大臣(同法第68条2第1項により読替)の認可を受けた場合は、医師又は歯科医師でない理事のうちから選出することができる。 このただし書の規定に関する審査基準は「通知第一の」において示されている。

候補者の経歴などを総合的に勘案し、都道府県の医療審議会の意見を聴いた上で、安定的な法人運営を損なう恐れがないと認められる場合に理事長に就任が可能となった。

■国家戦略特別区域とは

産業の国際競争力の強化及び国際的な経済活動の拠点の形成に関する目標を達成するため、国家戦略特別区域においてそれを実施し、又はその実施を促進しようとする特定事業等について、国・地方公共団体・民間の三者から組織される国家戦略特別区域会議において協議し、国家戦略特別区域が認定される。

現在、関西圏(保険外併用療養に関する特例 関連事業・国家戦略特別区域高度医療提供事業)、養父市 (中山間農業改革特区)、福岡市( グローバル創業・雇用創出特区)が認定されている。

■グローバル(global)とは

英語で「地球規模の」「球状の」「世界的規模の」という意味で使われ、「国境を越えて地球全体にかかわるさま」を表している。もともと「球体」を意味するグローブ(globe)が「地球」や「地球儀」を意味するようになり、そこから「地球規模の」という意味でも使われるようになり、さらに「全世界的な」ということを表すようになった。
日本では、1990年代半ば、バブル崩壊後に「国際経済に共通する理念」といった意味で「グローバルスタンダード」という言葉が多用されたことから広まった。

パートナーシップ・ナーシング・システム(PNS)の利点

看護師が2人1組で患者のケアをするPNSは、年間のパートナーを決めて副看護師長のグループの中でペアとなり患者を担当する。パートナーは日常の看護に加え、委員会活動、係活動等、基本的にすべての業務を行う。

看護師同士のコミュニケーションの増加や業務の効率化、ワークライフバランスの実現、患者からのクレームゼロなど、極めて効果が高くなる。

1人で複数の患者を担当する従来の自己完結型の体制と比べ、一人ひとりの負担が軽くなったり、超過勤務の時間が減ったりする。離職率の抑制や医療ミスの防止にもつながる効果も期待できる。

■PNSのメリット

1.看護は2人で行う方が安全で効率的である。
体位変換、おむつ交換、清拭、移動、輸血・注射薬の確認など2人で行うほうが安全で効率的な業務がほとんどである。

2.時間の無駄がない。
自己完結型の一人のときは、患者の重症度や自立度によっては一緒にやってくれる人を探して行っていた。業務を中断して協力してもらうために事故につながる可能性もあった。

3.相談がスムーズにでき不安が解消できたり、相互の学びが深まる。

4.ベテランや中堅看護師と組ませた新人看護師の成長には目を見張るものがある。常に先輩看護師の動きを見たり、患者さんとの会話を聞いているうちに、自ずと知識や技術、さらにはコミュニケーションの取り方も学べていく。

5.超過勤務が激減する。
看護師の超過勤務の一番の原因は、日々の膨大な看護記録にある。
1人が患者さんの病状を確認し、もう1人がその場で電子カルテに入力をして看護記録を仕上げてしまえる。

6.看護師1人当たりの受け持ち患者数は変わらなくても、効率が良いので業務を早く終わらせられる。

7、新人とベテランの看護の質の格差が是正できる。

8、新人看護師でも経験豊富なパートナーと組めば十分な看護が行え、様々な看護場面を体験し、その場で指導が受けられる。

9.時間に余裕ができる
効率よく業務を終わらせられるため、患者さんからの相談にも、 別途改めて時間をとることもできるようになる。

財務省の危機が医療・介護へ

来年度予算編成の基本的な考え方を示す報告書(建議)の取りまとめに向け、財務省は8日の財政制度等審議会財政制度分科会に、医療・介護分野の提案を示した。

各都道府県が医療機関の機能についての情報(11月14日までに提出される病床機能区分等)や地域の医療ニーズの将来推計などを活用して地域医療ビジョンの策定を2015年からスタートするにあたり、厚生労働省が策定する地域医療構想(ビジョン)のガイドラインに、受療率の違いなど地域間の「不合理な差異」を解消したものが都道府県の「目指すべき医療提供体制」であることを明示すべきと主張した。さらに、来年10月に消費税率10%に引き上げる場合はそれまでに薬価改定を行うことや、後発医薬品シェアの目標の見直しにも言及した。

また、来年4月に向けた介護報酬改定の引き下げ案を、財政制度等審議会財政制度分科会に提出し、平均8%ほどで推移してきた介護保険サービスの収支差率を中小企業並みの2.2%まで引き下げるマイナス改定が必要とした。ただし、今年度末までの時限措置である介護職員の処遇改善の加算については拡充して継続するとしている。これらの提案については年末に予定される財務相への建議(意見を申し立てることや意見書のこと)に盛り込むとされる。提案が実現すれば来年4月の介護報酬改定は9年ぶりのマイナス改定となる。こうした一連の消費増税や社会保障制度改革(医療費の抑制、年金支払い年齢の見直し、年金額の見直し、介護報酬費の抑制等多数)などは、少子高齢化による。特に生産人口の減少は大きく2010年~2050年の40年間で3,100万人減少する。また高齢者が健康で長生きする(健康長寿)の年齢の引き上げによって医療費・介護費が抑制できるとよい。

■生産年齢人口

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2012年国民医療費39兆円

10月8日、厚生労働省が発表した「2012年度の国民医療費」は、39兆2117億円で、前年度よりも6267億円(1.6%)増加し過去最高だった。人口一人当たりの国民医療費は、前年度から5600円(1.9%)増えて30万7500円となった。 国民医療費は6年連続で増加し。制度区分別の推計額で、公費負担医療給付分が2兆8836億円となり前年度より3.2%増加した。次に伸びが大きかったのは後期高齢者医療給付分で12兆6209億円(3.0%増)。医療保険等給付分も18兆5826億円と1.3%増加した。一方、患者等負担分は4兆9296億円で1.6%減少した。 診療種類別推計額を見ると、約7割を占める医科診療医療費が1.8%増の28兆3198億円。薬局調剤医療費は6兆7105億円(1.2%増)、歯科診療医療費は2兆7132億円(1.4%増)でいずれも伸びた。一方、入院時食事・生活医療費は8130億円で1.2%減、療養費等は5597億円で0.7%減だった。 医科診療医療費の内訳は、入院医療費が14兆7566億円(2.7%増)、入院外医療費が13兆5632億円(0.9%増)。入院医療費のうち、病院は14兆3243億円と3849億円(2.8%)増えたが、一般診療所は4323億円と36億円(0.8%)減った。入院外医療費では、病院が1.9%増の5兆4434億円、一般診療所は0.3%増の8兆1197億円で、いずれも伸びた。 国民医療費は、07年度から2~3%台で増加していたが、12年度は1.6%増と伸びが鈍化した。その要因として、厚労省の担当者は、「受診延べ日数が減少傾向にあることが影響しているのではないか」と分析している。

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7対1入院基本料の届け出病院と地域ケア届出施設

一般病棟7対1入院基本料を届け出る病院が、今年5月1日時点で1619施設あることが、日本アルトマーク(東京都中央区)の調査(全国の厚生局や病院に対し、年2回のペースで施設基準の届け出状況の調査を行っている)で分かった。同社の昨年11月1日時点の調査と比べ66施設減少した。10対1からの移行などで、35施設が新たに7対1を届け出た。7対1を新規に届け出た病院の内訳は、10対1からの移行が31施設で9割近くを占め、それ以外の入院料から2施設が移行した。また、新規開設した2施設も7対1を届け出た。一方、101施設が7対1の届け出をやめた。84施設が10対1にシフト。このうち51施設は、今年3月末まで7対1を算定できる経過措置の対象病院だった。また2施設は13対1に、1施設は15対1にそれぞれ移った。さらに、それ以外の入院料に6施設が移行した。

廃院したり診療所に転換したりしたケースも8施設あった。

7対1以外の一般病棟入院基本料の届け出病院は、10対1が2119施設で最も多く、以下は15対1が888施設、13対1が403施設などの順となっている。届け出病床数で見ると、最多は7対1の37万4068床で、10対1(18万9087床)、15対1(4万7323床)、13対1(2万2524床)と続いた。

日本アルトマークは、2014年度診療報酬改定で新設された地域包括ケア病棟入院料と地域包括ケア入院医療管理料の届け出状況も調査した。どちらかを届け出た病院は114施設だった。このうち、点数が高い地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料の「1」を届け出ていたのは104施設、「2」を届け出ていたのは10施設だった。

また、地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料の届け出病院のうち32施設は、7対1も届け出ていた。

■理想の医療体系に近づくのはいつ?

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