日別アーカイブ: 2014年3月21日

カンガルーケアで圧迫死

原告男性の妻は2000年5月に入院し、部分麻酔で陣痛を和らげる「無痛分娩」で長男を出産した。

病院では出産後4時間、分娩台で母子を添い寝させるのが慣例で、担当の看護助手が長男を妻の脇に寝かせた。

妻が約3時間後に目を覚ますと長男は死亡していた。

当時、主治医の院長は分娩室を離れ、看護助手1人が約20人の入院患者の世話をしていたという。

病院側は当初、「突然死」としていたが、「生後すぐに分娩台で母親と添い寝をさせた長男が急死したのは、医師らが監視を怠ったため」として、埼玉県戸田市の中島産婦人科医院に損害賠償を求めた訴訟が25日、さいたま地裁で開かれ、病院側は、母親の体などで圧迫された窒息死の可能性を認め、病院側が陳謝し3,000万円を支払うことで和解した。

新生児と母親が触れ合うカンガルーケア(出産後すぐに新生児を母親の素肌の胸の上で抱くケアの方法)は、1989年、コロンビアのボゴタで始まり、出産後すぐに親と離し保育器に入れる方法と比べ、親子のきずな作りや母乳育児の促進、育児放棄の減少といった効果があると言われている。

日本では93年に、厚生労働省がWHO/UNICEFの「母乳育児を成功させるための10カ条」を後援したことを契機に急速に普及した。

正しいケア方法の指導や新生児の異変に対応するため、病院スタッフの厳重な管理のもとに行われなければならない。

最近、ケア中の事故も相次いでおり賛否両論がある。