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国立病院機構の不祥事 -退職金不払い-

国立病院機構長崎病院(長崎市)の元准看護師の女性(60)が、2011年7月に長崎市内で乗用車を運転中、女性をひいて死亡させ、2012年3月、自動車運転過失致死罪で禁錮1年8月、執行猶予3年の有罪判決を受け、国家公務員法に基づき失職した。

国立病院機構は、退職金約1,300万円を全額支給しなかったことに対して、国立病院機構に処分取り消しを求めた訴訟の判決が2日、長崎地裁であった。

井田裁判長は、「元准看護師の女性は、勤務状況も良好で不祥事を起こしたこともない。事故も私生活上のもので公務との関係性はない。国立病院機構が退職金を全額不支給にしたことについて、妥当性を欠き、裁量権の範囲を逸脱し、違法」として処分を取り消した。

同機構九州ブロック(福岡市)は「判決文を見ておらず、コメントは差し控える」としている。

国立病院・国立病院機構に38年間勤めた者としては、大変残念な出来事である。交通事故により死亡事故を起こしたことは元准看護師に非があるが、そのことと退職金不払いとどう結びつくのか、採用・退職人事はブロック担当理事の範疇であっても退職金不払いはブロックの範疇ではない。

国時代の体質に戻りつつある国立病院機構本部は、判決を真摯に受け止めて、退職金不払いの被害者に対して納得のいく説明と陳謝をすべきではないか。

国立病院機構で働く皆様や国家公務員の身分を持つ皆様にはくれぐれも失職にならないように気をつけていただくことはもちろん、退職金不払いに泣き寝入りしないように気をつけないといけない。

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個人情報保護の遵守を

看護師という職業上、患者さんの個人情報を扱わなければ仕事にならない。

しかし一方で簡単に持ち出せてしまうし、そうした内容を不特定多数の中で話題にしてしまう危険性もあるため、そこには看護師個人のモラルおよび法律の遵守に関する意識の強化を図ることが監督者(病院長)には課せられている。

看護師には、保健師助産師看護師法の第42条の2に「保健師、看護師又は准看護師は、正当な理由がなく、その業務上知り得た人の秘密を漏らしてはならない。

保健師、看護師又は准看護師でなくなった後においても、同様とする。」とある。これに違反すると、第44条の3に、「業務上知り得た人の秘密を漏らした者は、6月以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。」とあり、「罰金以上の刑に処せられた者や保健師、助産師、看護師又は准看護師の業務に関し犯罪又は不正の行為があつた者に対し、厚生労働大臣は、医道審の審議を経て①戒告、②3年以内の業務の停止、③免許の取消し処分をすることができる。

近年、ツイッターに患者の不満を記載したり、患者情報の入ったUSBやパソコンの紛失・盗難、電車内やバスの中、エレベーター内など不特定多数の人がいる中での患者を話題とした会話などにより個人情報が保護されない案件が目立つ。

7月1日、岐阜市立看護専門学校の学生が、病理学の講義で使用されたがん患者から摘出された胃と大腸がんの臓器を撮影し、ツイッターで公開し問題になっている。

また、大分市のある看護師が夫に難病の少女の病状等の情報を漏らし、難病少女の母親が経営する飲食店で、夫が、「娘さん、あと半年の命なんやろ。」と言われたことから情報漏洩が発覚し、病院と看護師を個人情報漏洩で訴え、福岡高裁で損害賠償支払い命令が下されている。

個人情報漏洩防止の基本事項は以下である。

 ①不必要(不正)にコピーしない(写真に撮るのもだめ)

 ②院外へ持ち出さない

 ③院内でも不特定多数の人が入り込める場所へ放置しない

 ④鍵付きの引出にいれる等、紛失しないための決まりを守る

 ⑤使用後は速やかに院内で消去する、紙の場合は院内でシュレッターにかける

 ⑥誰かに頼まれても犯罪(の可能性があること)には手を貸さない(手伝わない)

などを個人と監督者が徹底しないと患者も看護師も保護することは難しい。

清拭はなぜ必要か

清拭を行う生理学的意味は、不感蒸泄や発汗による汗、垢(垢の組成:①角化組織;4週間で入れ替わる上皮細胞、ケラチン(細胞骨格を構成するタンパク質の一つで、太い方から順に、微小管、中間径フィラメント、アクチンフィラメントと3種類がある。

このうち、上皮細胞の中間径フィラメントを構成するタンパク質がケラチンで、毛、爪等といった角質組織において、上皮細胞は硬質ケラチンと呼ばれる特殊なケラチンから成る中間径繊維で満たされて死に、硬化する。

硬質ケラチンは水をはじめとして多くの中性溶媒に不溶で、タンパク質分解酵素の作用も受けにくい性質を持っている。

粘膜などの角質化しない上皮細胞においてもケラチンは中間径繊維の構成タンパク質として重要な役割を果たしており、上皮組織のシート状構造はケラチン繊維によって機械的強度を保っている。)や蛋白質が固まったもの、②油性成分;70~80%、③タンパク質:10~20%)を除去し、皮膚機能を維持することにある。

皮膚表面は汗の水分と毛包から排泄される皮脂により弱酸性クリーム(PH5~6)を造り、皮膚を酸性膜で覆って水分の保持とバリア機能(感染菌の侵入予防、アレルゲンや化学物質、紫外線の侵入予防)を発揮している。

しかし汗をかき放置すると汗の成分(アンモニア:NH3)が皮膚表面の弱酸性をアルカリ性に変え上皮層(0.02mm)を破壊し、バリア機能が衰えて易感染状態になる。したがって皮膚の清潔が必要となる。

また基底細胞で作られた細胞は4週間で垢となり脱落する。

放置すると、皮膚の機能(身体保護、代謝産物の排泄、体温調節、感覚機能、ビタミンD産生、呼吸作用、抗体産生、吸収作用)に影響する。

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悪寒時の温罨法はいつはずす?

悪寒(shiver)は、後視床下部(体温上昇中枢)の設定温度が発熱物質により引き上げられ、設定温度に体温を引き上げるために筋肉を振るわせ熱を生産する生理的な現象である(筋肉運動が最も熱生産量が多い)。

こうした体温が上昇する時期に、発熱によるエネルギーの消耗や不快感を軽減する目的で温罨法を施す。

温罨法の温度は、直接肌に触れる場合は42~45℃までとし、低温火傷に注意する。

湯たんぽなどの場合は60~80℃として直接肌に触れないようにする。

理解に乏しい患者や体動の激しい患者への貼用は火傷の危険性が高く貼用中の十分な観察が必要となる。

貼用した温罨法は、悪寒が制止した時点で取り除くのが原則である。

貼用後15分程度が取り除く目安であるが、観察をして時期を判断する。

短時間の温罨法では深部血管が拡張するが長時間の貼用では体表面の血管拡張による血圧低下を防ぐために深部血管は収縮し循環動態に影響する。

また発汗するまで貼用すると汗で体が冷え体温中枢の設定温度をさらに高くするのでエネルギーの消耗が激しくなる。汗をかく前に取り外すことも目安である。

立毛や鳥肌が消失したり顔面紅潮・皮膚の湿潤感・四肢の冷感消失も目安となる。

いずれにしても貼用後のアセスメントが重要となる。

カリウムが多いと心停止

心筋の収縮や心筋の収縮を調節する洞房結節の興奮は脱分極(細胞内の電位が細胞外に対して負の電荷になる静止膜電位の膜電位が浅くなることをいう)により行われている。 

静止膜電位は、細胞内外のカリウムの比率に依存している。

正常では、細胞内カリウムが120mEq/Lで細胞外カリウムが4mEq/Lの30:1である。

細胞外カリウムが6mEq/Lになれば20:1となり、比率が大きく変わる。細胞外カリウム(正常値:3.8~5.4mEq/L)は細胞内カリウムに比べて非常に少ないため細胞外カリウムの少しの変化は静止膜電位の大きな変化(静止膜電位が非常に小さくなる)となり、洞房結節の興奮の伝達を非常に遅らせる。

こうして心筋に刺激を与え収縮させるインパルス(刺激)が伝わらなくなり心臓が停止する。

これが高カリウム血症による心停止である。細胞外カリウムが7mEq/L以上になると7割の人は死亡する。

塩化カリウム製剤をワンショットで注射すると、1,000~2,000mEq/Lの濃度のカリウムが心臓にいくことになり心停止が起きる。したがって塩化カリウム製剤は必ず希釈をして使用する。

高カリウム血症の原因は、①カリウムの過量摂取(野菜・芋・海草・果物)、②血球の溶血、③駆血帯による筋肉からのカリウムの放出、④腎臓機能障害によるカリウムの排出不良などがある。

患者様の生命を守り、自分の社会的生命を守るために正しい知識をもって使用してほしい。

使い方を誤ると治療薬が殺人薬に変わる。

腹水の発生と看護

腹水は腹腔内に水分が貯留することをいい、肝臓機能に障害がある場合や栄養障害などの場合に発生する。

肝機能障害の場合は門脈血(脾臓や腸・胃からの静脈血)が肝臓にスムーズに流れていかないため門脈内の圧力が高まる(門脈圧亢進)。

したがって門脈に通じる腹腔内の血管の圧力が高まり血管壁から液体が漏出し腹腔内に貯まって生じる。

一方、栄養障害ではアルブミンの膠質浸透圧が低下して血管内の浸透圧が保てず血管壁から液体が漏出して腹腔内に貯まって腹水となる。

いずれもアルブミンが関係してくる。

アルブミン蛋白は、①栄養不足(蛋白を合成する材料がない、材料はあるが腸管で吸収できない)や②体外への喪失(ネフローゼ、下痢、出血、火傷、褥瘡など)、③肝臓での蛋白合成能低下(肝硬変や肝炎、肝がんなど)、④蛋白の崩壊亢進(急性炎症性疾患、悪性腫瘍、甲状腺機能亢進症、火傷、外傷など)により低値(正常:3.5~5.2g/dl)となる。

アルブミンは、健常な場合では肝臓で一日に約10gが合成され、ホルモンやビリルビンなど水に溶けない物質を組織や細胞に運んだり血液の浸透圧を保っている。

■アルブミンが低下しているときの看護

①エネルギーの消耗を防ぐ(保温や安静:ADL支援)

②食事摂取の把握と摂取を工夫する

③創部の治癒促進を図る

④排便の量と性状の確認をし腸蠕動の亢進を防ぐ

⑤排尿量と性状を確認し脱水にならないようにする

⑥体重測定や腹囲測定を行い腹水の状況を観察し報告する

⑦横隔膜挙上(腹腔内圧上昇)による呼吸への影響がないかを確認する。

⑧治療に伴う補助を行う(蛋白製剤の投与、栄養剤の投与、ステロイド剤の投与、利尿剤の投与、腹腔穿刺など)

⑨抵抗力の低下による易感染状態なので皮膚の清潔に心がける。

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食中毒の季節

一般的な食中毒の起因菌と特徴、感染経路について理解し食中毒を予防しよう。

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■ノロウイルス

冬場に多い食中毒の起因菌だが一年を通して発生する。

汚染されたカキなどの二枚貝、井戸水、簡易水道水、食品取扱業者などから感染する。嘔気・嘔吐、下痢、発熱を起こす。

感染力が強く、加熱(60℃10分では死滅しない)や消毒(消毒用エタノールは効かない)にも強い。

【感染予防】

⇒食品の十分な加熱(中心温度85℃以上で1分以上)や便や嘔吐物処理時の手袋装着、手洗いや塩素系漂白剤による消毒を行う。

嘔吐物や便の不十分な処理により、乾燥するとウイルスが空中に浮遊して吸い込んで感染する。 

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■腸炎ビブリオ

魚やイカ、ウニや貝類が原因で発生する。腸炎ビブリオ菌は塩分を好み、海水中に存在し、海水温が上がると大量に増殖する。

真水に弱い。

また熱にも弱い。

菌は他の食中毒菌より増殖が速い。

潜伏期間は10時間~24時間で、激しい腹痛や下痢が発生する。

発熱や嘔気・嘔吐を伴う場合もある。

【感染予防】

⇒調理前に真水で魚介類をよく洗う。

調理後は、手やまな板、包丁をよく洗う。

菌は低温では増殖できないので冷蔵庫に保管する。

食材を加熱処理する。

腸炎ビブリオ菌
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■カンピロバクター

鶏、豚、牛等の腸管に存在する。

従って肉の生食や加熱不十分な鶏肉(とり刺し・とりわさ・焼き鳥・つくね・親子丼・カルパッチョ等)に食中毒発生が多い。

汚染された調理器具や手指による二次感染、汚染された井戸水やわき水、貯水槽、ペットからも感染する。

菌は、微好気性で増殖し常温の空気中では死滅する。潜伏期間は2~7日と長い。

腹痛や下痢、発熱、嘔吐、筋肉痛が起きる。

【感染予防】

⇒熱や乾燥に弱いので包丁やまな板はよく洗浄し熱湯や塩素系漂白剤で消毒する。

また乾燥させる。

生肉の調理に使った調理器具を分ける。

食肉を十分に加熱し、生食を避ける。

長期間の生肉の保管を避ける。

手をよく洗う。

カンピロバクター
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日本の初婚年齢と結婚・離婚状況

日本に於ける平均初婚年齢は徐々に高齢化し1950年に男性25.9歳、女性23.0歳が、2011年には男性30.7歳、女性29.0歳となって、いずれも5~6年ほど晩婚化してきている。

現在、女性の第1子出産年齢も30.1歳である(2011年:厚生労働省人口動態統計)。

2012年に生まれた子供の人数は、105万698人だった11年と比べて約1万8千人(約1.7%)減り今までで最も少ない。

出生数を左右する34歳以下の女性の出産数が減少傾向にあることが原因となっている。

また一人の女性が生涯に産む子供の人数(合計特殊出生率)は1.39人で前年と同じである。

東日本大震災で女性の数が減った事が大きな原因である。

婚姻率が半分に低下し離婚率が倍に増加してきていることも少子化に影響をしている。

離婚件数と結婚件数の比率では結婚「1」に対して離婚「1.4」という状況にある。

’12年3月末の日本の人口は1億2665万9683人で昨年度より26万人減少している。

日本の人口は、2055年度には8993万人に減少する見込みで、そのうち40.5%は65歳以上で2.5人に一人は老人となる。

医療事故と過失

医療現場において、アクシデント(医療過誤)やインシデント(重大な事故に至らずに済んだ出来事)が発生するとき、そこには様々な原因が潜んでいる。

原因の追究にあたっては、ハインリッヒの法則(1件の重傷以上の重大事故があれば、その背後に29件の軽度の事故があり、300件のインシデントが潜んでいる)を基に事例を分析し、予防に向けた注意喚起を行ってインシデント件数を減らすことで重大な事故にならないように医療安全管理者・担当者が活動している。

そうしたインシデントやアクシデントの原因は、大きく2つに分けられる。一つは患者が原因で起きる場合で二つ目は医療者が原因で起きる場合である。

たとえば、転倒の可能性があり、患者に「一人で歩行をしないで看護師に声をかけるように」と伝えると、「はい。」と答えるが実際には声をかけずに一人で歩いて転倒してしまうことがある。

転倒による害がなければインシデントであるが、外傷性のくも膜下出血を発症したり骨折をするとアクシデントとなる。

こうした場合の原因は患者にあるのか、看護師にあるのかということになるが、この場合は、「転倒の可能性がある」と予見していることから原因は看護師にある。看護師側からすれば、看護師を呼ぶように伝え、患者は「はい。」と答え、同意していたと反論できそうであるが、そのことを患者がどれぐらい認識できていたかどうか、その理解度については確認できていない。

高齢者では、耳が遠くてよく聞こえていなくても「はい。」という人は少なくない。

また入院後しばらくして環境の違いや治療などの不安から認知症症状を発症することも多く、そうした情報(特徴)を踏まえた対応がどうなされていたのかが問われることになり、残念ながら看護師の不可抗力とはならない。

過失(注意義務違反:危険の事実を予見する義務と結果の発生を回避する義務)となる可能性は高い。

なぜなら、危険な事態が発生する予見ができていても、「結果の発生を回避する義務」の「対応の適切性」が問われる事案となる。

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◆長谷川式認知症簡易スケール (20点以下は認知症)

1.お歳はいくつですか?
⇒2年までの誤差は正解

2.今日は何年の何月何日ですか? 何曜日ですか?
⇒年月日、曜日が正解でそれぞれ1点ずつ

3.私たちがいまいるところはどこですか?
⇒自発的にでれば2点、5秒おいて 家ですか? 病院ですか? 施設ですか? の中から正しい選択をすれば1点

4.これから言う3つの言葉を言ってみてください。あとでまた聞きますのでよく覚えておいてください。
⇒系列のいずれか1つで行う:1:a)桜 b)猫 c)電車   2:a)梅 b)犬 c)自動車

5.100から7を順番に引いてください。
⇒100-7は?、それからまた7を引くと? と質問する。最初の答えが不正解の場合、打ち切る

6.私がこれから言う数字を逆から言ってください。
⇒6-8-2、3-5-2-9を逆に言ってもらう、3桁逆唱に失敗したら、打ち切る

7.先ほど覚えてもらった言葉をもう一度言ってみてください。
⇒自発的に回答があれば各2点、もし回答がない場合は、以下のヒントを与え正解であれば1点
a)植物 b)動物 c)乗り物

8.これから5つの品物を見せます。それを隠しますのでなにがあったか言ってください。
⇒時計、鍵、タバコ、ペン、硬貨など必ず相互に無関係なもの

9.知っている野菜の名前をできるだけ多く言ってください。
⇒途中で詰まり、約10秒間待ってもでない場合にはそこで打ち切る

0~5=0点、6=1点、7=2点、8=3点、9=4点、10=5点

重症度・看護必要度の見直しについて

平成18年度の診療報酬の改定に伴い「重症度・看護必要度」が導入され、対象となる病棟では、毎日14時時点で、モニタリングや処置の有無に基づく「A項目」16評価項目と、患者のADL等をみる「B項目」13評価項目を判定している。

一般病棟における7対1入院基本料では、重症度・看護必要度の「A項目が2点以上、かつB項目が3点以上」の患者を15%以上入院させていなければならない。

また10対1入院基本料でも、同様の患者を10%以上入院させていなければならない。

要件を満たせなければ下位ランクの診療報酬点数となる。こうした重症度・看護必要度を判定する項目が、実際の患者の医療必要度を反映していないのではないか」との指摘があり、検討がなされている。厚労省が行った「重症度・看護必要度の妥当性に関する研究」では、

①現行の評価項目によると、必ずしも7対1一般病棟で、重症患者割合が高いわけではない(今回調査では、15対1一般病棟で最も高い)。

②現行A項目のうち、創傷処置、血圧測定、シリンジポンプ使用、抗がん剤の使用など、多くの項目で、7対1一般病棟のほうが、療養病棟よりも該当患者が多い。

③追加A項目のうち、輸液ポンプ使用、酸素飽和度の持続モニタリング、抗がん剤の内服などで、7対1一般病棟のほうが、療養病棟よりも該当患者が多い。

④現行B項目すべてで、療養病棟のほうが、7対1一般病棟よりも該当患者が多い。

⑤追加B項目のうち、「計画に基づいた10分間以上の指導」「計画に基づいた10分間以上の意思決定支援」などでは、7対1一般病棟のほうが、療養病棟よりも該当患者が多い。

⑥認知症のある患者では、認知症のない患者に比べて現行B項目の得点が高い。

一つ一つの項目を比較すると重症度・看護必要度の項目は、一般・療養・結核・障害者・精神などで評価項目によって得点の偏り(高くなる項目や低くなる項目)が出てくるのは当たり前である。

重症度看護必要度は一人の患者を医療の必要性と看護の必要性の両側面からとらえてトータルで判断するところに意義がある。

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